文化構想学部 現代人間論系「心身を生きる人間」論ゼミ (心身論)

2022年度ゼミ

「心身を生きる人間」論ゼミ (心身論)


ゼミメンバー

担当教員 (代講)

石川 遥至


高度授業TA

陳 潔寅

魯 彩恩


4年生

井口 美祐
石井 皓貴
及川 伊織
岡本 珠実
金井 和
久保田 勇魚

Lee Yit Chang  

與那覇 優太

3年生

伊藤 穂香 (合宿係)
岡原 悠斗 (宴会係)
肥沼 美結布 (合宿係)
高橋 美伶 (HP係)
(副ゼミ長)
中澤 詩織 (合宿係)
福井 寿俊 (宴会係)
細淵 翔子 (HP係)
村松 里南 (合宿係)
山崎 果歩 (ゼミ長)
山﨑 眞人 (宴会係)
横田 伶音 (HP係)


2022年度ゼミ要項 (文化構想学部HPに掲載)

2022年度ゼミ要項


2022年度ゼミ紹介

こんにちは。ゼミ長の山崎です。私たちが所属する「心身論ゼミ」は、文化構想学部現代人間論系に設置されている心理学のゼミです。後輩のみなさんにはぜひ読んでいただき、ゼミ選びの参考にしていただけると嬉しいです!


基本情報

ゼミは、月曜日4、5限の時間で行います。(4時限:15:05~16:45、5時限:17:00~18:40)

2022年度は、4年生8人、3年生12人の学生が参加しておりました。

2022年度ゼミ集合写真 (2022.4.11)


ゼミで学べること

「心身論」は、心理学を中核として、こころとからだの関係にかかわる内容を広く扱う学問領域です。

 

感情と身体反応は、どちらが先に生じているのでしょうか?もちろんどちらの場合もありえるのですが、身体心理学では身体反応が感情に先立って生じると仮定します。例えば表情に関しては、「楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しい」と形容されています。実際有名な研究で、「ペンを咥えて笑顔を作ると、漫画の内容をより面白かったと評定した」ことが示されています。また、「笑いヨガ」というものがあります。口角を上げ、手を叩き、笑い声を出しているうちに、実際に楽しいという感情が生じてきます。

 

表情だけでなく、姿勢、呼吸、筋反応、発声などのあらゆる身体反応が、心理的な変化をもたらします。からだの状態に意識を向けるだけで、感情、ひいては心身の健康をハックすることができるかもしれません。

 

このような身体心理学の考え方は、ヨーガ、瞑想、断食、武道など、東洋由来の身体的な実践にも見出すことができます。先述した「笑いヨガ」も、東洋的実践のうちのひとつです。これらは本来心身を鍛錬する修行を目的としたものですが、近年心身の健康の維持増進、病気の予防にもつながることが科学的に実証されつつあります。宮田先生が魅せられている、深淵な世界です。

 

もちろんそれだけではなく、スポーツ、音楽、芸術などにも応用させることができます。

例えばイップスを克服するにはどうしたらよいか?/「ゾーンに入る」とは何か?/音楽聴取や演奏・歌唱が心理状態におよぼす影響/音楽療法…etcを科学的に検討できます。

 

これだけでは語り尽くせません…続きはぜひ、ゼミで学んでみましょう!


活動内容(授業形態)

基本的には座学の授業がメインとなっています。3年生では、基本となる文献を講読したうえで、グループで心理学の実際の研究を体験します。また、

日本語に加えて英語での論文講読や、表計算・統計ソフトなどの活用に馴染めるよう、基礎から学びます。4年生では、各自のゼミ論文に取り組みます。

 

【3年生】

春期:基本文献の講読 (発表および討論) を行います。

秋期:夏季休暇までに 3~4 程度のグループによる研究を立ち上げ、心理学研究の実際を体験します。

【4年生】

春期・秋期:各自の研究とゼミ論文の進捗発表。

 

また年に数度、ゲストをお迎えし、初心者でも楽しめるヨガや瞑想などのボディワークも行っています。

例年夏合宿が行われていましたが、2020年度〜2022年度は、新型コロナウイルスの影響を受け、夏合宿は行いませんでした。2022年度は、夏合宿の代わりに、大学構内で学内合宿を行いました。

学内合宿: 禅宗の僧堂生活に関する講演 (2022.9.19)


武道実習の様子 (2022.12.5)


必要な知識

このゼミでは心理学の知識と、実験や調査の結果を読み解くための統計的知識が必要になります。既に心理学に興味のある方は、今までに受けてきた授業や、読んできた文献(本、論文)の内容がきっと役に立つと思います。とはいえ、これらの知識はゼミの活動に参加することで徐々に身についていくものなので、予備知識がなくても問題はありません。

心理学には様々な理論がありますが、全てを暗記する必要はありません。みなさんの興味のあるテーマから必要な情報をいくらか集めていけば、立派なゼミ論文を書けると思います。まったく気負う必要はないので、安心してゼミにご参加ください!

2022年度最終発表会 第1回 (2023.1.16)


このゼミに向いている人

どんな人でも受け入れる土壌があると思います。今までのメンバーの特徴としては、穏やかな人、そして楽しみつつもここぞという時は真面目に取り組める人が多い印象です。4年次のゼミ論文では自分自身に関連のあるテーマ(スポーツや芸術、メンタルヘルスなど)を設定する人が多いので、興味のある物事が比較的明確な人にもこのゼミをおすすめします。

 

執筆者

山崎果歩


ゼミ論文・グループ論文

4年生ゼミ論文

・ 井口 美祐. 足湯がパニック障害に及ぼす効果
・ 石井 皓貴. なぜカフェが作業場所として選択されるのか
・ 及川 伊織. 「リズムにのる」ことと精神的健康
・ 岡本 珠実. 夢内容と夢想起から考察する現代人のストレス解消法──未解明で謎めいた夢を思い通りに見ること、夢を活用してストレスを和らげることは可能か──
・ 金井 和. 身長がもたらすステレオタイプの存在と人々に与える影響
・ 久保田 勇魚. 手の形が感情評定に及ぼす影響──筋肉の緊張・弛緩に注目して──
・ リー イッチャン. マインドフルネスにおける自律感覚絶頂反応 (ASMR) の応用性


3年生グループ論文

・ 山崎 果歩・伊藤 穂香・中澤 詩織・福井 寿俊. マスクを着用した顔刺激の情動認知に内受容感覚への気づきがおよぼす影響
・ 岡原 悠斗・ ・細淵 翔子・山﨑 眞人. 大学生の食生活が精神的健康に及ぼす影響の検討
・ 肥沼 実結布・高橋 美伶・村松 里南・横田 伶音. 反すうと抑うつの関連に対する注意制御の調整効果 (調査)

2022年度 学位授与式 (2023.3.25)